ViArt younobi 木の葉天目茶碗
天目(てんもく)
天目という言葉の語源はいくつかの説がありますが、鎌倉時代に中国に渡った禅僧たちが天目山から持ち帰ったことから天目の語源とされています。この地方は古来茶の名産地として知られたところで、抹茶の流行した宋代には、抹茶用の茶碗として新たに生まれた建窯 で作られたものが従来の青磁に代わって使われるようになり、天目山の禅僧達の間でも盛んに使われていたようです。この天目山には有名な禅宗の寺々があり、鎌倉時代には日本か らこの地に留学する僧も少なくあ りませんでした。この留学僧達が帰国の際に建窯の茶碗を持ち帰り、やがてこれを天目山にちなんで日本では天目と呼ぶようになっ たと言われています。天目とか天目茶碗という名称は日本でつけたもので、広く欧米でもつかわれていま す。
天目の名は初めは建窯の茶碗、すなわち建盞(けんさん)だけに限られていましたが、のちには玳玻盞(たいひさん)はじめ他窯の茶碗にも使われるようになり、ほとんど茶碗の別称のようになりました。
木の葉天目(このは)
大名物になっている木の葉天目は、黒釉地に実物の木の葉を貼り付けて焼いたものです。木の葉は何でも付くのではなく、珪酸質が多く含まれた成分の葉が必要です。珪酸分が多くなると溶けにくくなるので、その成分が残り形が文様に成ります。今は2~3種類の木の葉が解っています。よく似た物では藁や籾(わらやもみ)の灰がある。
■謝辞
★ 天目について ★